沖縄県のQ&A(9件)

  • 質問北朝鮮や中国って本当に、日本を侵略する気があるのですか?

    • 2016/5/3
    • わのひと

    いま、北朝鮮や中国が危ない・・とか言われるのですが、この現代に、先進国の日本に侵略してくる気がしません。
    こちらの動画のように、多くの知識人の方々もおっしゃっていますし、経済的にも友好であるほうがお互いにメリットがある気がします。
    https://www.youtube.com/watch?v=WQ6tTS0pqcQ&feat …

    北朝鮮や中国が日本を侵略してくる・・・という話の根拠はどこから来ているのでしょうか?

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  • 回答

    • 2016/5/3
    • phj

    すごく包括的な説明を、なるべく中立的な立場から説明します。
    ちなみに私は「安倍政権の安保法は必要だけども、内閣法制局の解釈を変更するのは違憲」という立場です。ね、中立でしょ(笑)

    さて、中国や北朝鮮が日本を侵略するのか、という問いであれば「そんなことはありえない」というのが結論になります。その説明としてはこの動画で説明されている内容でほぼ間違いないでしょう。そこは信じていいと思います。

    しかし、実際にはこの動画の論法には穴があり、だからこそ右翼の言っている「侵略に備えよ」というのも説得力があり、安保法の改正もしなければならない、というのも事実である、といえます。

    ・なにが論法の穴なのか
     そもそも「侵略」というものをどのように考えるか、です。各国には国益のための戦略があります。中国や北朝鮮の戦略の中に「日本を占領する」ものがあるかといえばもちろんありません。その理由は動画の通りです。
     しかし「日本の一部を占領する」もしくは「軍事力を背景に日本を自国に有利に言うことを聞かせる」ということであれば、十分にありえるでしょう。この動画はその点を追求しないのが欺瞞であり、左翼の論法の穴であるといえます。逆に右翼のいう「攻められたらどうする」という不安の煽り方も不誠実です。

    誰でも理解できる中国の戦略としては「太平洋に出たい」ということです。この太平洋に出たい、というのはどういうことか、を知ることが重要です。「太平洋に出たい」それはつまり「核ミサイルを積んだ潜水艦をだれにも知られずに太平洋に出したいな」ということです。ちなみに核ミサイルを発射できる潜水艦を「戦略型潜水艦」と呼びます。
     なぜ核ミサイルを積んだ潜水艦を、誰にも知られずに太平洋に出したいか、それはそうすることで「核の抑止力」が働くからです。今、大きな国はみんな核ミサイルを持っています。お互いに核をもつことで「撃ったら撃ち返される」ということがおきます。しかし、ここに「誰にも知られていない隠しだまのミサイル基地」があったらどうでしょう。ミサイル基地の場所が分かっていれば、発射される前に壊して核のバランスを崩すことも可能ですが、誰にも知られない場所にあったら報復が怖いですね。
    これが「核の抑止」の本当の姿であり、誰にも知らない場所とは太平洋または大西洋などの広い海の中にいるミサイル潜水艦なのです。
    そしてアメリカがなぜ超大国なのかといえば、太平洋も大西洋も自由にだれにも監視されずに戦略型潜水艦をもぐらせる事ができるからなのです。

    では翻って、中国はどうでしょう。中国はまともな潜水艦をまだ持っていませんが、今後作るつもりでいます。しかし、中国の場所から太平洋に出るためには、日本近海を通っていかなければなりません。じゃなければ台湾とフィリピンの間を通るかです。ここで地図を見てもらうと分かるのですが、日本の沖縄県は台湾のぎりぎりまであります。台湾は中国(以下共産党中国・共中)と喧嘩していますから、フィリピンとの間を監視しています。フィリピンも監視していますが、この2カ国は当てになりません。しかし、フィリピンの先にはグアム島などがあり、沖縄とグアムの間は米軍が監視しています。
     海の中は大体1000kmぐらい音が伝わりますので、グアム-沖縄間で対潜哨戒すればすぐに見つかってしまうわけです。

    これで南シナ海を共中が実力で取ろうと必至になっているわけが見えてくるでしょう。南シナ海だけでも「監視されない海」にできれば、とりあえず戦略型潜水艦をもぐらせて、脅しに使えるからです。これが成功したら、台湾を共中に合体させて、フィリピンをアメリカから奪えば太平洋にでる道筋はある程度開けますが、台湾を合体させたら、沖縄の一部宮古島あたりまで占領しても同じことができます。沖縄から太平洋寄りの海はいきなり深くなっていて、隠れることが可能だからです。

    あれ、今私「沖縄の一部を共中が占領するかもしれない」って書きました?そうです。一部という意味では中国が日本を占領する可能性はあるのです。端っこの人がほとんど住んでいない島だからいい、ということではないでしょう。だから動画はそこに触れていない分、不誠実であるといえます。

    そうです。共中は日本(の一部)を侵略する可能性はあるのです。北朝鮮に関しては中国より具体的な動きは少ないですが、拉致問題がある以上、同じことが起こらないとはいえません。韓国を併合するために対馬に北朝鮮軍が展開、という可能性だってあるわけです。

    これが軍事力というものの真実を知った上での正しいものの見方です。どこの国でも(日本以外は)軍事力を背景にした平和、という考え方をしています。イランイラク戦争直前にイランから日本人だけ退去が出来なかったのは、当時の自衛隊がイラクまで飛行機を飛ばす能力を持たなかったことと「もし邦人を傷つけたら軍事介入する」と脅せるだけの軍事力を持たなかったからです。
    経済的な有効を維持するためにも軍事力が必要、というのは国際社会での常識であり、ペリー来航のときから変わっていないのです。

    ペリーは軍事力を背景に開国と和平を迫りました。「開国してアメリカと和平条約を結ばないと江戸を攻撃するぞ!」というのはむちゃくちゃな論法ですが、それが世界の現実なのです

    では、逆に右翼の主張は正しいでしょうか。私は行き過ぎている部分が在ると思います。特に安倍総理の安保法の決め方や改正憲法草案には不安を覚えます。

    まず、一番大きな疑問は「安倍総理が憲法をないがしろにしている」ように見えることです。9条を変更して国軍にすること、は私は賛成ですが、緊急事態条項の創設には私は反対です。
     なぜなら日本は戦前に軍部による「総帥権の乱用」という暴走を引き起こしているからです。

    憲法というものは、国にとって唯一「政府を縛る」ものです。これがない国は民主主義国家とはいえません。そして政府の持つ軍事力はもう一段階の縛りをもっています。それが「文民統制」です。

     日本人はそもそも「外国・異国と戦う軍隊」というものを知りません。近代以前は元寇と秀吉の大陸出兵ぐらいしか外国と戦っていないからです。しかし、国境をもつのが普通の日本以外の国では「軍隊は容易に政府を転覆させる」という考え方をもっています。
     そのため、中世まで軍隊は城の中に入る前に武装解除する、のが当たり前でした。自国の軍隊であっても、自分の国の城壁内(つまり街の中)に入るためには、城外に武器を置いて丸腰で入城しなければならなかったのです。

    これはクーデターを防ぐこと、軍隊が他国と結託して自国を裏切ることなど様々な理由がありますが重要なのは「軍隊という暴力装置はコントロールしきれない場合がある」ということ念頭においている、ということです。

    そのため、近代の民主主義になっても文民統制という考え方で「軍は必ず国民の付託を得て行動すること」という条件がついています。
    アメリカの軍隊は攻撃を受ければ反撃はできますが、議会が承認しないとそれ以上のことはできず、撤収しなければなりません。
    日本の自衛隊が「知事の要請が無い限り災害救助できない」というのはこの考え方からすれば当然のことなのです。

    緊急事態条項というのは、緊急時に限ってこれらの縛りを外す、ということです。これがどれくらい危険なのかは「総帥権の乱用」が教えてくれます。

    明治憲法は天皇を国家元首とし、国軍の保持と天皇が最高指揮官であるとされています。文民統制はあり、戦争は議会承認が必要でありました。
    日本の軍部は、226事件とか515事件のように、青年将校が民主主義を否定する動きをすることも多かったのですが、総帥権を乱用することで文民統制を回避することに成功します。
     総帥権とは天皇が持つ軍事指揮権で、指揮者である天皇に直接指示を貰えば議会がなんと言おうと関係ない、という論法でした。これで議会による文民統制は崩れてしまったのです。

    これの問題は「統制されるべきものに統制権を渡す」ということです。緊急事態条項も「内閣が判断して宣言する」わけですから議会の承認を経ずとも出来てしまいます。今の安倍政権は善意で考えているのでしょうが(そこは疑いません)、後世必ず悪用するものが現れます。総帥権だって、明治23年の制定から昭和に入るまでの40年ほどは誰も抜け穴として使わなかったのです。それは、制定したときの理想を知っている人たちが現役だったからです。

    右翼の考え方、安倍首相の考え方も理解できます。冷戦構造が終結し、日本を取り巻く環境は劇的に変化したからです。ですから私も集団的自衛権の考え方を変更し、9条を改正することは必要であると思います。

    しかし、同時に歴史に学び、同じ暴走を繰り返してはなりません。善意の考え方だからよい、ということにはならないのです。

    北朝鮮や中国が日本全体を占領したいとは思っていませんが、ちょっとだけほしい、とは思っています。逆にそれを利用して、日本をちょっとだけ国軍にするところを、一気に世界レベルの軍隊まで持っていこう、とする勢力もいるのです。

    右翼・左翼両方とも我田引水の言い方しかないので「本当のところ」が分からないのです。
    ということで、なるべく中立になるように書いてみました。

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